皮も身のうち―その1:梨

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テレビの料理番組、料理の本や雑誌が相変わらず花盛りですね。

私にとってうれしいのは、珍味佳肴を追いかけるだけでなく、人間の生命力を高めるために材料のパワーをまるまる頂戴しようという考えの方が増えていることです。

口当たりのいいおいしい部分だけ使うのではなく、今までは捨てていたようなところもいただこうというのもそのあらわれでしょう。

中国養生学から見ると、多くの方が捨てているところに意外な価値があるんですよ。
というわけで、日頃、植物の力はすごいわよ、と口癖のように言っている私としては、果物や野菜の皮の持つ効果について何回かに分けてご紹介したいと思います。

今回は、品種も豊富になり、これからますますスーパーや青果店の店頭をにぎわそうかという梨です。

中国には、ぜん息やせきを抑える「秋梨膏」という有名な薬があります。
ここでは、簡易版秋梨膏とでも言えそうな家庭薬のつくり方をご紹介します。

使うのは梨の皮と芯(種は使いません)。農薬の使用が心配な方は、米のとぎ汁に20分ぐらい漬けてからよく洗ってください。

皮と芯は1個分では足りないので、3個分使いましょう。600㏄の水で中火で30分ほど煮ると、100㏄ぐらいに煮詰まります。そこに蜂蜜(できればアカシアのものがベスト)を50㏄加えればもう出来上がりです。1日1回、大さじ2杯召し上がってください。

気候の変化などのせいで秋口にせきがひどくなるという方はぜひお試しください。教室の会員のご主人もこれを用いてすぐに楽になったと報告がありました。

最後に、秋の味覚について私がいささか気になる点を2つ。

秋が深まるにつれておいしくなる柿は日本の風物詩でもありますし、多くの方がお好きでしょう。しかし、皮ごと食べたり漬物にしたりするのは、シュウ酸が多く結石になりやすいことからも私は賛成しかねます。

もうひとつ、料理や酒のつまみに最適な銀杏の皮も、体を害するので避けましょう。

楊秀峰

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