皮も身のうち――その2:玉ねぎ

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今回は和洋中華等々いずれの料理でも大活躍する食材をとり上げます。玉ねぎです(中国語では「洋葱」といいます)。

食事療法では胃が弱い方によく勧めますが、玉ねぎは中医学の用語でいえば温中理気、くだいていえば、胃の機能を改善して消化を助け、食欲を増進させる作用を持っています。ただし、生で摂り過ぎると逆効果になることもあるのでご注意。

その他にも、殺菌、血流の改善、降血糖などの働きが知られています。また、発汗作用もあり、夏場は代謝を促し、皮膚の老廃物を排出するのを助けます。

これらの働きは、調理によって生まれる辛味成分のアリシンによるもので、他にはにんにくにもたくさん含まれます。

調理する時にはアリシンが失われないよう、長時間熱することなく手早く作業してください。

玉ねぎといえば、私の祖母は細かく刻んで乳がんの治療に用いていました。皮膚の再生を早めるために、ざくろのように割れた患部に当てていたのをよく覚えています。

さて、最近、野菜については皮や根、茎など従来捨てていたような部分を有効利用することがよく勧められます。

玉ねぎも同様、あのうす茶色の外側の皮が役に立つんです。フラボノイドの一種であるケルセチンを、白い可食部の20~30倍含んでいるそうです。

ケルセチンは抗酸化作用にすぐれ、動脈硬化を予防し、脂肪を分解し、関節痛などの炎症にも効果があります。

すでに粉末で、あるいはカプセル状のサプリメントとして販売されているようですね。

私なら粉末を溶いてお茶のように飲むことをお勧めします。長年中国の養生法で有用と認められていた食材の働きが科学の進歩でひとつひとつ裏付けられていくのもまた興味深いですね。

楊秀峰

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