宮廷21式呼吸健康法
生活習慣病・慢性病に効く 中国・清朝の秘伝

推薦のことば

楊秀峰気功教室顧問
帯津三敬病院名誉院長
帯津三敬塾クリニック院長
帯津良一

○中国の宮廷に伝わる秘伝は一子相伝で伝えられてきました

 長い歴史の中で、気功は様々な形で生まれ、受け継がれてきました。いつの時代にも不老長寿は大きいテーマだったに違いありません。漢代(紀元前3世紀~紀元後1世紀)の有名な馬王堆の墳墓から出土した絹布には、現代の気功と同じような導引図が描かれています。

 また、中国最古の医学書「黄帝内経」には、病気の治療法として気功(導引)が記されています。中国古来の宗教である儒教・道教・仏教にも修行法として気の訓練が伝えられています。そのような中で、王朝でも昔から健康、長寿には強い関心を持ち、探求してきたに違いありません。皇帝が臣下に命じて、不老長寿の秘薬を探させたという伝説がいくつも残っています。同じように、清王朝(1616~1912)の時代にも多くの健康法が研究されていたと考えられます。その中で古くからあった気功や呼吸法から「宮廷二十一式呼吸法」が生まれてきたのでしょう。

 日本でも多くの人に知られている太極拳や八段錦に比べ、宮廷二十一式呼吸法はほとんど知られていませんでした。詳しい理由はわかりませんが、宮廷の中で生まれた呼吸法で、その効果があまりにもすばらしいので宮廷の関係のある人だけで密かに行われ、宮廷の外部に伝えられなかったのではないでしょうか。

 それが何らかの形で楊家に代々伝えられ、一子相伝を守って楊秀峰に伝えられたのでしょう。
 宮廷二十一式呼吸法を教えられるときは一対一で、他人に見せたり、教えたりすることは禁じられていました。2歳頃の物心がついたときには、すでに祖母からこの功法の指導を受けていたようです。

 それと同時に、宮廷の流れをもつ多くの気功や教えを学びました。それはすべて、人が健康を維持し、心と身体の調和をはかるための健康道といえます。楊秀峰の身体に流れる中国の叡智を、ひとりでも多くの人に伝え、健康は毎日を過ごせることを願っています。

○理想的な呼吸法が自然に身につき、経絡への刺激が効果を高めます

 現在、気功は3000以上の種類があるといわれています。楊秀峰の指導する気功は、動きを伴う内気功で、自分の身体の中の気を高めるものです。気功の多くはこの内気功に含まれます。

 気功の基本は調身、調息、調心の三調です。正しい姿勢と呼吸することが、安定した心の状態を生み、心と呼吸がきちんとしていれば、身体も正しい状態になるわけです。楊秀峰の宮廷気功は、呼吸が中心ですが、もうひとつ重要なのが動きです。人間は動きながらの方が呼吸を整えやすいといわれています。動きの基本さえ身につければ呼吸を整えやすいというわけです。

 中国医学で重要視しているのが経絡の考え方で、血液と気が循環する道のことです。この経絡を刺激し、より活性化することが各器官を元気にしていくのです。楊秀峰は、中国に伝わる伝統医学の知識をも取り入れながらより効果のあるカリキュラムを考え、指導しています。

 また、楊秀峰の宮廷気功は、先人の知恵を余すところなく伝えるために、症状や目的にあわせていろいろな気功法を指導しています。
 良い気功を身につけるには、良い指導者にめぐり会うことが第一条件です。楊先生は、生まれたときから自然に中国の思想を学ぶ環境に育ちました。そういうことから、私の考えるホリスティックな健康観と同じといえます。正しい気功や中国の養生法を楊先生から学んでください。

帯津良一(おびつ・りょういち)
 1936年、埼玉県生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部第三外科、都立駒込病院外科などを経て、82年、帯津三敬病院を設立し、院長に就任。ホリスティックなアプローチによるがん治療を実践。2001年より同名誉院長。04年、帯津三敬塾クリニックを開設。日本ホリスティック医学協会会長、調和道協会会長なども務める。
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