宮廷21式呼吸健康法
生活習慣病・慢性病に効く 中国・清朝の秘伝
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ごま油食べても塗っても…(2016.7投稿)

 暑くなってきましたね。今年は猛暑が予想されるとか。私も夏は苦手です。

 そこで、夏を乗り切る食品を何回かご紹介したいと思います。

 まずは、中国料理で多用するごま油です。私の教室にはアトピー性皮膚炎で相談にみえる方もいらっしゃるものですから、肌に良いということからも頭に浮かびました。

 治療家・養生家として知られた祖母もごま油の効能をよく説いていました。昔はドレッシングなどというしゃれたものはありませんから、たとえばきゅうりを叩いてつぶし、ごま油と塩をかければ一品の菜が出来上がりです。

 ごま油だけを少々飲むこともよくありました。中医学では、皮膚と腸には密接な関係があると考えますが、ごま油は両者を整える作用があります。身体を少し冷やしてくれる働きもあります。中医学の用語を使うと、ごまの重要な作用のひとつは補血潤腸です。また、薬用には黒ごまを良く使います。

 一方、日本ではインドの伝統医学アーユルヴェーダが定着してきたこともあって、アーユルヴェーダを謳っていなくても、エステなどでマッサージにごま油を使うところも増えましたね。こちらは白ごま油を用います。しみ、しわ取り、美白などの美容効果だけでなく、炎症を抑えるのにも役立ちます。

 今日添付した写真は、沖縄料理のシリシリです。ごま油をたくさん使って作ってみました。夏向きですね。

 人参は体内でビタミンAに変わるβカロテンを大量に含むことで知られ、消化器の粘膜を保護して消化を助けてくれます。ごま同様、補血の効果があり、中国では夜盲症(日本でも多かった「鳥目」です)を改善するのによく使われました。輪切りにすると目の形のようで、「以形補形」(似たような形状のもので補う)の考え方もあるんですよ。

 アンチエイジングの面でも注目されるごまのパワーで夏を乗り切りましょう。加油!(ごま油とは関係ありません。「がんばれ」という意味の中国語です。)

楊秀峰