一 気貫丹頂(きかんたんちょう)
丹頂とは、頭頂部が丹色(朱色)の丹頂鶴(タンチョウヅル)を指します。
人間には、この美しい鳥の赤い頭頂部に当たる部分に、陽気が集まる百会のツボがあります。
この型では、両手のひらの労宮のツボで宇宙の気をすくいとって百会から入れ、気を全身に行き渡らせて、足裏の湧泉のツボから古い気を出します。
労宮で気をすくいとる時、へその下からは地の気を、へその上からは天の気を、また、左手で陽気を、右手で陰気を集めます。
[重要な経絡・経穴(ツボ)]
任脈・督脈・労宮・湧泉
[適応症]
内臓下垂・痔・腰痛・低血圧・更年期障害・不眠症
[動作説明]
@ 正歩から開立歩となる。
A 息を吸いながら、手のひらを上向きにして両腕を横から上げる。
両肘は左右から軽く引っ張られるような感じで伸ばす。
B 頭上で、(女性は)左手を前にして左手親指と右手小指を交差させる(男性は左右が逆)。
C 息を吐きながら、指先を上に向けたまま両手を正中線に沿って下ろす。
腰も徐々に下ろして馬歩となる。
腕を下ろす時、両肘と両膝は同時に緩める。
D 下丹田の高さで手のひらを下向きにして両手を左右に分け、腰の両側で、ボールをなでるように小指から親指まで1本ずつ下ろす。
指を下ろしながら膝を伸ばす。以上の動作を3回繰り返す。